こんにちは!弱小投資家のクロありです。
突然ですが、株価って高いのか?安いのか?ってわかりづらくないですか?
言わずと知れた、大企業でも、500円台とか1000円台とか、一方で、名前も知らないような企業が5000円台とか10000円台とか。「えっなんで?」ってなりますよね。
簡単に言うと、発行されている株式の数量が違ってくるからなんですが、
そのおかげで、その会社に対して株価が妥当なのかが分かりづらくなっているんですね。
そんな時に、役立つ指標が「PER」です。株価収益率とも言い、その企業にとって今の株価が高いのか?安いのか?を判断できる数値です。
今日は、そんな「PER」(ピーイーアール)について調べてみましたので解説してみます。
PERとは?
「PER(株価収益率)=時価総額÷純利益」で割り出される数値で、
その会社の価値をその会社の利益で割るという意味です。
PERの数値に明確な基準はありませんが「10~15倍」が平均的な数値となっており、
これ以下であれば割安、これ以上になってくると割高と目安として判断できます。
文章だけだと、ちょっとイメージしづらいと思うので
「トヨタ自動車(7203)」を例に解説していきます。
時価総額
時価総額は会社の値段みたいなもので、株価×発行株式数で求められます。
株価6,982円 × 発行株数3,262,997,492株
=22兆7822億4848万9144円
こんな感じです。
2019/10/3 Yahooファイナンスより
純利益
純利益とは、経常利益に本業以外の臨時的あるいは例外的な「特別利益」や「特別損失」を足し引きし、さらに税金(法人税・住民税)を差し引いた残りの利益となります。
簡単にいうと、「最終的に会社に残ったお金。」が、純利益です。

イメージとしては、家計でいう貯金。
年収から税金や社会保険料、保険料や年金、光熱費や、食費や、趣味や娯楽等々引いて、副業の収益があれば足して、最終的に残ったお金。そんな感じです。
当期純利益 2兆1500億円
By Yahooファイナンス
まるで、国家予算ですね(笑)
時価総額÷純利益
それでは、トヨタ自動車の場合のPERですが、
時価総額 22兆7822億4848万9144円÷当期純利益 2兆1500億円
=約10.60倍
これがトヨタのPERになります。
このように、出てきたPERが今の株価の高い安いを考えるうえでの指標になります。
トヨタは割安でも割高でもない平均的(10~15倍)なPERというところですね。
ちなみに、ご存じだとは思いますが、PERは計算しなくとも、証券会社の銘柄情報のところに書いているので、チェックしてみてください。
あとYahooファイナンスにも普通に書いてます。(笑)
まあ、理屈を知っているのと知らないのとではその会社の株価の見え方が変わってきますのでぜひぜひご活用ください。
ただし、このPER実は、弱点があるんでそれをご紹介します。
PERの3つの注意点。
特別利益、特別損失の存在
特別利益・特別損失は例えば以下のような項目です。
- 固定資産売却益(不動産、株式等)
- 前期の損益を修正し、発生した前期損益修正益
- 子会社の売却益 ...etc
- 不動産などの固定資産売却損や固定資産除去損
- 株式や証券売却による売却損
- 火災や自然災害などによる損失
- 前期の損益を修正し、発生した前期損益修正損 ...etc
今期だけ、特別に利益あれば純利益が上がり、PERは下がりますし、(割安)
今期だけ、特別に損失があれば純利益は下がり、PERは上がります。(割高)
つまり、その期だけ非常に低いPER・高いPERになる可能性はありえます。
そのため、2期3期と比較してPERを確認する必要があります。
業種別に平均PERが違う
東京証券取引所が毎月出している、業種別平均PERを見てみると2019.9月時点で
医薬品は21.9倍 銀行業は7.6倍 情報通信業は26.5倍 建設業は9.5倍 等々
バラツキがみられます。
なので、PERの平均は全体としては10~15倍が一つの目安になると思いますが
業種によってその平均目安が違いますので、その会社がその業種の中で割高なのか割安なのかを見定めないといけません。
PERが超割高でも人気の銘柄は正直ある
今2019.10.5現在、人気があるバイオ銘柄(オンコリスバイオ・窪田製薬 等々)、ゲーセク銘柄(コロプラ、Klub,enish 等々)
これらの銘柄に関しては、これからの期待値が高く株価が先行して上がっている状態です。コロプラなんてPER 517倍 (2019.10.5 時点)ですよ!
ドラクエウォークによる課金利益の期待はびっくりですね。
さらには、バイオ銘柄は特にですが、純利益赤字のところもあります。するとPERは計算不能。
もはや、PERは役に立ちません。
このように、PERが割高となっていても、人気な銘柄たくさんありますので、あくまで目安ですね。
まとめ
今回は、まず投資家がはじめに通る初心者向け指標、PERについて解説していきました。
PERが分かるだけで、その株価がその会社にとって高いのか安いのかを判断できるなんて
考えた人天才ですね(笑)いやぁありがたし。
ただ、このPERだけで投資判断を下すのは正直、危険かなと思いますので、あくまで一つの目安として、PERが高すぎないところの銘柄から、調べていけばいいと思います。
今後総合的に投資判断できるよう、PBR、ROE、ROAなど解説できればなと思いますので
よろしくおねがいしまーす( ´∀` )